
沖縄の方言は独特な表現が多く、移住してもわからない言葉がたくさんあります。しかも漢字を見ても何と読むのかわからない難読語もあります。今回は沖縄移住者が知っておくべき難読な沖縄の言葉を8選紹介します。
難読語その①【一番座】
沖縄に伝わる伝統的な家の場合、部屋の間取りは基本的に決まっています。家の中で一番大きく床の間もある部屋が「一番座」です。そのため今でいう客間がそれにあたります。
ちなみに家の中心に置かれる仏壇がある部屋は「二番座(にばんじゃ)」で、二番座の隣にある部屋を「三番座(さんばんじゃ)」といいます。
三番座の裏にある部屋が「裏座(うらじゃ)」で、寝室などに利用していました。
難読語その②【御願】
沖縄では今でも神様や仏壇のご先祖様への祈りを日常生活の中で続けている家庭が多いです。
家の中にはたくさんの神様がいて、台所の神様やトイレの神様などは中でも有名です。もちろんご先祖様も神様として考えます。
ですから仏壇も「先祖供養」という意味とは別に「先祖神様への儀礼」という意味があります。
御願は「神様へのお願い事」のことを言います。神様へのお願い事にもいろいろな種類があるので、どの神様にお願いをするのかによってお供え物も変わります。
難読語その③【御嶽】
「聖域」「神域」を言います。
神様がいらっしゃる場所なので、御嶽には毎日いろいろな人が祈りのためにやってきます。
ただ御嶽は沖縄全域に無数にあります。はたから見るとなんでもなさそうな場所にもあるので、ドライブ中に何かお供え物をしながら座ってお祈りしている女性を見かけたらそこも御嶽です。
難読語その④【工工四】
琉球の古典音楽の楽譜のことを言います。
はっきり言って漢字だけを見て一発で読むことが出来る人はいないはずです。
一般的に「くんくんしー」と読みますが、地域によっては「くるるんしー」と読むこともあります。
難読語その⑤【折目】
沖縄では古くから伝わる行事が今もたくさん継承されています。
こうした伝統行事は季節の節目に行われるのですが、新暦が一般的な沖縄でも伝統行事だけは今も旧暦で行います。そして「うゆみ」は伝統行事が行われる日のことを言います。
ちなみに伝統行事は季節の節目に行われることから、「節目」も「折目(うゆみ)」と同じ意味で使います。
表現は違いますが意味は同じなので、沖縄移住者はちょっと混乱します。
難読語その⑥【御万人】
ザックリというと「みんな」という意味です。
「たくさんの人」「世間」という意味もあるので厳密にいうとちょっと難しくなるのですが、「うまんちゅ広場」というと「みんなの広場」と解釈するので移住者であればその程度の解釈が出来ればOKです。
ちなみに同じ「うまんちゅ」という言い方でも「御真人」と書くこともあります
難読語その⑦【御茶湯】
沖縄の仏壇やヒヌカン(台所にいる火の神様・主婦の神様)へのお供え物の1つです。
お茶をお供えすることを「うちゃとー」というのですが、漢字では「御茶湯」と書くので移住者は「お茶とお湯」と勘違いしてしまいます。
難読語その⑧【国頭】
国頭村は本島北部の最北部にあります。名護以北の地域は「国頭郡○○村」となるので広い意味でいえば「本島北部エリア一帯」とも言えます。
昔は本島北部エリアのことを「くんじゃん」と呼んでいましたが、今では「やんばる(山原)」という呼び方の方が定着しています。
ちなみに国頭郡国頭村のことは、今でも「くんじゃん」と呼ぶのが一般的です。
「くんじゃん」ではなく「くにがみ」と呼ぶと、地元に住んでいる人から見れば「他部落の人(ほかの地域に住んでいる人)」または「他県からの移住者」だとすぐにわかります。
観光客の場合は「国頭=くにあたま」としか読めないので、移住者と観光客の違いもここでわかります。