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沖縄のユタの世界ってどんなもの?

投稿日:2018年2月12日 更新日:

斎場御嶽

沖縄では、仏教のお坊さんや神社の神主さんよりも、地元の神様に使える「ユタ」と呼ばれる女性の方が有名。沖縄にいる限り、その存在を知らない人はいませんが、ユタの世界はよくわからない…。ではその実態とは?

沖縄独特の宗教ってどんなもの?

沖縄の女性たちの間で、昔から日々の生活の中で大事にしてきたのが、ユタが使える様々な神様。こうした信仰のことを、「沖縄独特の宗教」と呼ぶ人が多いのですが、宗教の分類から見てみると、どうやら日本で広く知られている神道に通じるものがあるようです。

もともと神道の神様は、「八百万の神」と呼ばれるほどその種類が多いのが特徴。自然の中の山や森、海や岩のほかにも、火や水、天気や生活雑貨の中にも、それぞれの神様がいるといわれています。これは、沖縄で昔から信じられている神様の世界とも共通することです。

沖縄では、その神様の種類が3つあると考えられていて、それぞれを「来訪神」「守護神」「ヲナリ神」と分類しています。

沖縄の神様【来訪神】

来訪神は、人間が住む世界とは全く違う世界に住んでいるといわれる神様です。普段は、人間の集落から離れた場所にいるので、神様が住んでいる領域は聖域といわれ、人間はそこに足を踏み入れてはいけないといわれています。

そんな来訪神ですが、収穫祭や豊年祭など神様を祀るお祭りのときには、人間の集落に設けられた御嶽と呼ばれる祠に降りてきます。そのため、この神様のことを「来訪神」と呼びます。

沖縄の神様【守護神】

沖縄の人々に最も身近な存在なのが、守護神です。昔は、生まれ育った集落から離れるということはなく、代々同じ土地で生活をするのが一般的でした。ですから、生まれ育った集落が死を迎える場所になります。

そのため、集落で生まれた人がなくなると、「ご先祖様」となり、子孫を守る存在になります。でも、このご先祖様も、子孫が七代目になると、はじめて東の海のかなたにあるといわれているニライカナイへ渡り、一つ上の神様に変身します。これが、守護神です。

ご先祖様から守護神にレベルアップすると、今度は生まれ育った集落に戻ってきます。そして、集落の中に設置された拝所や御嶽にとどまり、集落の守り神となります。

沖縄の神様【ヲナリ神】

「ヲナリ」とは、沖縄の方言で「ウナイ」とも言い、姉妹のことを意味します。沖縄では男子直系血族を大事にする考えがあるのですが、その男性兄弟の守り神となるのが、「ヲナリ神」です。

ちなみに沖縄では、「すべての女性は神様に通じる力がある」と言われています。ですから、兄弟がいる女性はみんなヲナリ神となります。そう考えると、あなたも沖縄では神様かも?

ユタってどんな存在なの?

沖縄の女性たちに広く信仰されている神様には、神様の言葉を受け取ることできる女性が使えています。大きく分けると、「ノロ」と「ユタ」に分かれるのですが、現在一般的にみられるのが「ユタ」です。

そもそもノロというのは、いわゆる特権階級の生まれの国家公務員。漢字では「祝女」と書くノロは、国家や村落などで公的な祭祀や祈願を取り仕切る女性の神官のことをいいます。ちなみにノロは特権階級の生まれである必要があるため、世襲制となっています。(現在はその存在はほとんど確認されていません)

これに対してユタは、簡単に説明すると民間出身のサラリーマン。世襲制ではなく、女性が「カミダーリィ」と呼ばれる通過体験すると、ユタの先輩から修行をはじめるようにすすめられ、やがてユタになります。

ちなみにユタは、無数にいるといわれている神様と直接契約を結んでいるといわれており、契約をした神様だけと交信ができます。だから、雇用主が神様だとしたら、その下に直接使えているのがユタ。しかも、契約している神様はユタごとに違うので、同じユタだとしても、信じている神様は全く違います。ですから、この仕組みをわかりやすく説明すると、サラリーマンの雇用体系に似ているということなのです。

ユタがお願いしているのはどんな神様?

沖縄の神様には、3タイプに分類されますが、ユタは、個々それぞれ別々の神様を信じています。ではユタは、一体どのタイプの神様に使えているのでしょうか?

まず一つは、「来訪神」。来訪神は、人間の住む世界とは違う世界に住む神様のことを言いますから、その範囲は限りなく広いです。ご先祖様がレベルアップして返信する守護神は、人間の集落の中に設置された拝所や御嶽に住んでいますから、これは、来訪神の定義とは異なります。ここに注目してみると、「守護神以外の神様はすべて来訪神」ということになります。

ユタが契約している神様は、ご先祖様がレベルアップした守護神ではなく、神様の世界に住む来訪神の方です。ですから、普段ユタがお願いしているのは、来訪神ということになります。

ちなみに、ユタの姿は来訪神の御嶽以外にも、集落の守護神の拝所や御嶽でも見かけます。このとき、ユタがお願いしているのは、間違いなく守護神の方。ですから、ユタがどこで神様にお願いするかによって、つながろうとしている神様の種類が違うのです。

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