
沖縄の夏の風物詩といえば、エイサー。8月は特に、那覇の「一万人エイサー踊り隊」に始まり、各地域のエイサー、締めは沖縄県全糖エイサーと目白押し!エイサー定番の曲をおぼえて、しっかり楽しもう!
沖縄のエイサーの基本は、ジカタにあり!
沖縄のエイサーは、太鼓を打ち鳴らしダイナミックに足を上げながら踊るのが特徴ですが、このエイサーを盛り上げるには、歌がなくては始まりません。
エイサーのジカタって?
エイサーは、三線と唄に合わせて踊りを踊ります。その三線と唄を担当する人のことを、ジカタといいます。
なにしろ、ジカタがいなければエイサーは始まりません。
さらに、このジカタには、その地域の青年会のOBや三線・唄名人が務めるのが決まり。これもまた、沖縄のエイサーの見所になっています。
沖縄のエイサー定番の曲・基本編
その地域によって使われる曲には特徴があるのですが、どの地域であっても必ずエイサーで使う曲というものもあります。
唐船ドーイ
エイサーのクライマックスになると、ほとんどのエイサーで流される曲が、「唐船ドーイ」です。
唐船ドーイは、沖縄の結婚披露宴や宴会の締めに行われるカチャーシーでも、定番の曲です。沖縄好きを自称するなら、覚えるべき伝統の一曲です。
沖縄のエイサー定番の曲・念仏歌編
エイサーの踊りをよく観察していると、「エイサー エイサー ヒヤルガエイサー」という囃子があります。
これは、沖縄の念仏歌の囃子の一部なのですが、かつてのエイサーは、八五調の念仏歌で踊るのが主流でした。最近では全く歌わない地域もありますが、伝統的にエイサーが有名な地域では、今でも念仏歌で踊っています。
仲順流り(ちゅんじゅんながり)
エイサーで使われる念仏歌では定番のこの曲は、古い「継母念仏」を簡略化したものです。歌詞が30番くらいあるので、エイサーでは、有名な部分を歌って、次の演奏にうつったりします。
沖縄の男女の仲を歌ったエイサー定番の曲
方言が分からないと、「エイサーの曲ってかっこいいなー」で終わってしまうのですが、エイサーの定番の曲の多くは、男女の恋仲を面白おかしく歌ったものなのです。
久高マンジュウ主(くだかまんじゅうしゅー)
妾を探して回る色男の様子を、歌にしたものです。
いちゅび小節(いちゅびぐわぁぶし)
惚れた女の住む村に通う男の様子を、歌にしたものです。
海やから―(うみやからー)
難破した船に乗っていたイギリス人と島の娘が、遊び明かす話を歌にしたものです。
エイサーは、好きな定番曲を3つ見つけると面白さがアップする
沖縄のエイサーで使われる曲は、今回紹介したもの以外にもたくさんあります。最近では、THE BOOMの「島唄」や日出克の「ミルクムナリ」など、新しい曲にオリジナルの振り付けを付けた創作エイサーもあります。
でも、伝統的なエイサーを楽しみたいのなら、定番曲の中から3つ、お気に入りの曲を見つけると、絶対面白い!曲が流れた瞬間、「エイサー、キタ~!」と叫んでしまいたくなるはずです。