壺屋やちむん通りと言えば国際通りとセットで人気のなはの観光スポットです。壺屋焼を見学・購入・体験までできますし情緒ある街並みも魅力です。さらに足元にはこの場所ならではの素敵な仕掛けがあります。
壺屋やちむん通りには歩道にも壺屋焼がある

壺屋やちむん通りは、「やちむん=焼物」つまり壺屋焼きの工房や店が集まる通りというわけです。
国際通りから横道に入りしばらく歩くと、巨大なシーサー像が右手側に見えてきます。このシーサー像を目印に右方向に歩いていくと個性的なお店が並ぶ【浮島通り】で、左方向に歩くと【やちむん通り】になります。
どちらの通りも一方通行ですが車の通りが多いのが【浮島通り】で、車がほとんど入り込まない方が【やちむん通り】です。
そのためシーサー像までたどり着いたら、歩いている人が多い通りに進んで行くとそこがやちむん通りとなります。
歩道を歩いていると伝統的な壺屋焼きの柄にたくさん出会える
壺屋焼きというとシーサーというイメージがあるかもしれません。もちろんそれは間違ってはいませんが、もっとほかにもいろいろな伝統的なデザインの模様があります。

もちろん素朴な壺屋焼きもあれば、人間国宝が制作した超高価な壺屋焼きもあります。
ただもともと荒れ野原だった戦後の沖縄で日用品を大量に作ることから復興していった歴史を持つ壺屋焼きですので、日常使いが出来る茶わんや小皿などが多いのも特徴です。
焼物好きであればたくさんある作品の中から自分のイメージ通りの一品に出会う楽しさは魅力です。
その代り「時間がないけれどどうしても一点物の焼物が欲しい」という人もいるでしょう。
そこで壺屋焼きの絵柄の中から定番のものをまずは紹介してみます。

特徴のある魚の模様は、壺屋焼きを代表するデザインの1つです。ちょっとエキゾチックな感じの魚柄が壺屋焼きっぽいのですが、基本的には色がついています。

ちなみにこのデザインも壺屋焼きらしい魚柄です。歩道に使われている焼物なので、色がはっきりとしていないものが多いのですが、色付きのもののイメージとしてはこれがかなり近いかも…。

色がつくとこんな感じになります。素朴な土の色を生かした焼物が多い壺屋焼きなので、色がつくだけで一気に沖縄の焼きものっぽい感じになります。
素朴なのに美しい模様も壺屋焼きの特徴

壺屋焼きは紋様の美しさも特徴です。このデザインのように円の外側に細かく描かれている紋様は、壺屋焼きならではの特徴です。
例えばこちららのように「これっていたずら?」と思うようなものも、ちゃんとした作品としてみた場合には美しさに代わります。


ちなみに下のデザインは、沖縄のかりゆしウェアなどでもよく使われます。

色の付け方によってカジュアルにもモダンにもなるので、豆皿であれば色違いでそろえてみると楽しいかもしれませんね。
ちなみにこんな模様も意外とよく見かけます。

お茶碗の柄としてもかわいいですが、小皿などでもかわいいですね。ベースがホワイトの方が模様のかわいいデザインには似合います。
植物の模様も美しい

植物をデザインにした模様も壺屋焼きの特徴です。
もともとベースとなる部分が素朴な焼物なので、このような装飾がついていても派手さはありません。
大皿にはこのようなデザインが描かれているものも多く、嫌みのない存在感が食器を使う楽しさを引き出してくれます。
ちなみにこちらは色を抑えたシンプルなものですが、絵柄としてはよく使われるものです。

色付け次第で作品の印象が相当変わりますが、大皿だと大胆な構図で描かれているもが多く焼物ファンに人気があります。日常使いとして購入する人もいますが、観賞用といて購入する人も多いです。
また日本らしい花の絵は「和」をイメージする伝統的な柄なので、外国人観光客にも人気があります。
壺屋焼きは奥が深いがやちむん通りの楽しみ方は無限大
壺屋焼きの魅力を一言で語ることは難しいです。
作者によって焼物に対する考え方も「工芸品としての焼物」と「日用品としての焼物」で違います。
また柄一つをとってみても描き方や色付けの仕方は作者によって全く違います。それだけに壺屋焼きは奥が深いといわれています。
でもやちむん通りの楽しみ方は自由です。店をのぞきながらのんびりと散策するのも楽しいですし、通りの中にある隠れた仕掛けを見つけて歩くのも楽しいです。
またやちむん通りには史跡もたくさんあります。かつて使われていた登り窯も見学することが出来ますので、ぜひゆっくりと時間をかけて楽しんでみてくださいね。