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首里城見学の前に知っておきたい!首里城の秘密

投稿日:2018年11月5日 更新日:

首里城

世界遺産に登録されている沖縄の首里城。本州の城とは見た目も印象も異なる首里城ですが、実は首里城にはそれだけではない秘密があります。首里城見学をする前にぜひ知っておいてほしい首里城の秘密を紹介します。

首里城の正殿は西向きに建てられている

首里城といえば、琉球王国時代に国家権力の象徴として建造されたお城です。国王及び王族たちの居城でもありますが、当時の政治の中枢でもありました。そんな首里城の中心的な場所とされているのが、有名な正殿です。

正殿では様々な国家行事が行われる場所でもあるため、当時の築城技術を結集して建てられた豪華絢爛な建物となっています。ところがそんな厳かで当時の技術のすべてを注ぎ込んで建てられた建物であるにもかかわらず、なぜか首里城正殿の向きは「西向き」に建てられています。

そもそも建物の正面といえば、「南向き」にするのが一般的です。しかも首里城の正殿は琉球王国の象徴ともいわれる建物なのですから、その常識に従って南向きにするほうが何となくすっきりします。それなのになぜあえて南向きではなく、西向きに建てられたのでしょう?それは、首里城から見て西の方角に当時の大国である中国があるからだったのです。

琉球王国にとって中国は、最大の貿易国であり、政治的にも経済的にも深いかかわりを持っていました。その証拠に琉球王国には、中国からはたびたび冊封使と呼ばれる中国皇帝からの使者が訪れており、彼らの接待は国家プロジェクトとして最重要視されていたほどです。だからこそ首里城の正殿は、大国である中国への敬意を表すためにあえて西向きに建てられたとされているのです。

首里城の大奥は今も昔も謎だらけのまま

日本でも徳川将軍時代には江戸城に大奥と呼ばれる場所がありましたが、首里城にも同じように大奥のような場所があります。

琉球王国では国や政治の最高権力者は男性である国王が務めていましたが、国王や国を守る神様に使える最高権力者は「聞得大君(きこえのおおきみ)」と呼ばれる女性が務めていました。聞得大君は王族の女性が代々任命されるのが慣例で、その地位は国王と同等に扱われていました。なにしろ聞得大君は国王を霊的な力で守護する役目を果たすために存在しているのですから、その権力は想像以上に強かったのです。

そんな聞得大君に仕えていたのは、国王に任命された祝女たちと大勢の女官たちでした。しかも彼女たちが日々を過ごす場所は、男子禁制の聖域とされており、原則として国王のみしか入ることを許されていませんでした。

だからその内部がどのようになっているのかというだけでなく、日ごろどのような暮らしをしていたのかさえも未だにほとんどわかっていません。国王と国家のために日々祈ることを務めとしていた聞得大君というだけに、彼女たちが女官たちと共に過ごす首里城の大奥は今も昔も謎だらけのままなのです。

実はお寺をモデルにして建てられていた首里城

琉球王国時代から神様への祈りとともに日々を過ごしてきた沖縄。首里城内にも神様への祈りをささげる聖域と呼ばれる場所が存在し、それらを中心に首里城は建てられたともいわれています。ところが首里城の独特の形は、実はお寺がモデルになっているという説があります。

例えば今では首里城の「広福門」の前にかけられている「万国津梁の鐘」ですが、そもそもは首里城正殿にかけられていたといわれています。しかも鐘の形は、本州のお寺でよく見かける梵鐘と同じ形をしています。このことからも、首里城がお寺をモデルに建てられていることがわかります。

ほかにも、首里城がお寺をモデルにしていることがわかる部分が正殿内にあります。正殿の中心部には国王のいすが置かれており、現在のところこの場所が王の玉座であったのではないかという説が有力です。しかもこの玉座は、お寺の中心部に置かれている須弥壇の形によく似ていることがわかります。実際に正殿内の王座がお寺の須弥壇を真似して作られたのかどうかについてはまだはっきりとしていませんが、その形から見ると深いかかわりがあったことをうかがわせます。

どうして首里城がお寺でみられるようなものが多いのかという理由については、まだこれからの調査・研究を俟たなければいけません。ただし沖縄では、琉球王国時代に禅宗が国によって保護されていたという歴史があります。当時のお寺の僧侶たちは今でいえば国家公務員のような待遇を受けていたくらいですから、もしかしたらそうした歴史的な背景が首里城築城においても何らかの影響があったのかもしれませんね。

守礼門の看板にはあるメッセージが込められている

首里城には「守礼門」と呼ばれる門があります。沖縄のガイドブックなどでも度々登場し、二千円札にも絵柄に採用された守礼門ですが、ここにも秘密が隠されています。

守礼門をよく見てみると、そこに漢字が書かれた看板が掛けられていることに気が付きます。現在この看板には「守礼之邦」という文字が書かれているのですが、この文字が書かれた看板はもともとは特別な時だけに掲げられる貴重な看板だったといます。

守礼門

看板に書かれている「守礼之邦」という漢字には、「礼節を重んじる国」という意味が込められています。ですから中国からの冊封使を迎える時や中国国王からの特使が首里城を訪れる時など、国家プロジェクトレベルの重要な場合にのみ相手への敬意を表す意味として掲げられた看板でした。

反対に沖縄にペリーが来航した時には、琉球王国は「中山府」と書かれた看板を守礼門に掲げました。「中山府」という漢字には「あなた方の来訪を歓迎していません」という意味が込められており、ペリーの来航に対する琉球王国としての態度をわずか漢字3文字で表していたことになります。

今では「守礼之邦」と書かれた看板が常時設置されていますから、ぜひ安心して首里城を訪問してくださいね。

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