
妊娠を機に移住をする家族も多い沖縄ですが、移住先での出産は何かと不安もあります。でも一番の心配は費用のことなのでは?そこで今回は沖縄で出産する場合の費用の目安と産院選びのポイントをまとめました。
出産一時金を申請すれば原則42万円の支給を受けることができる
出産にかかる費用はかなり高額です。産院のタイプによっても費用差はありますが、平均すると数十万単位の費用がかかります。もちろん出産するまでにも定期健診を受けなければいけませんから、妊娠中から出産までにかかる費用となれば家計への負担はかなり大きいです。
そのため日本では出産一時金制度というものがあります。出産一時金は1児あたり42万円の支給となりますので、これを利用すれば出産に伴う負担もかなり抑えられます。また沖縄で出産費用の相場を判断する基準となるのも出産一時金の42万円になります。
出産一時金から出産費用を差し引いたうえでおつりが戻ってきたときには「費用が安い」となりますし、出産一時金を使っても追加費用の請求を受けた場合は「費用が高い」となります。ですから費用が気になるのであれば出産一時金42万円を基準に産院選びをすると、希望通りの産院が見つかるはずです。
出産一時金の申請は健康保険に加入していることが条件
出産一時金を受けるには申請が必要になりますが、申請をするには健康保険に加入しているという条件を満たしていることが必要です。この条件を満たしていれば出産一時金の申請をすれば1児あたり42万円の支給を受けることができます。
産院選びによって出産一時金が減額されることもある

健康保険に加入していれば保険の種類を問わず一律42万円の出産一時金を受け取ることができるのですが、出産予定の産院によっては出産一時金が減額されることがあります。それは産科医療保障制度に加入していない産院です。
産科保証医療保障制度は2009年に始まったもので、現在ではほとんどの産院で加入しています。なぜならこの制度を利用すれば生まれてきた赤ちゃんに重度の脳性麻痺があった場合の補償などを受けることができるので、妊婦さんだけでなく病院にとってもリスクが抑えられるのです。
もちろんこの制度を利用するには保険料がかかります。でも加入するのは産院の方なので、妊婦さんが個人的に加入するものではないです。とはいえ1児に対して3万円の保険金が発生するので、その費用は分娩費用に加算されます。でも安心して赤ちゃんを産むためには大事な保険ですので、出産一時金ではこの時に必要となる保険金3万円を含めた合計42万円が支給されるのです。
いいかえると産科医療保障制度に加入していない産院では保険料の3万円が必要ないということになります。そのため未加入の産院で出産すると保険料3万円が出産一時金から差し引かれます。
深夜の出産だと深夜料金が発生する
自然分娩の場合に困るのが深夜料金です。さすがに自然分娩の場合は帝王切開とは違い出産時間の予想ができません。日中の通常分娩であれば加算される特別料金はないのですが、深夜の出産の場合は深夜料金がかかります。
そのため深夜の出産の場合には日中の出産よりも費用が高くなります。特に個人産院の場合は公立病院よりも費用が高い傾向があるので、深夜料金が加算されると出産一時金よりも費用がオーバーすることが多いです。
費用重視なら市立・県立病院の方が負担は抑えられる
出産費用を出産一時金の範囲内でおさめたいのであれば、個人産院よりも市立病院や県立病院の方がよいです。
もちろん個人産院の方が「面会時間が長い」「食事が美味しい」「病室がキレイ(設備が整っている)」などのメリットは多いです。それに対して市立病院や県立病院はこうしたサービスは特に設けていません。ですから実際の利用者のコメントにも「安いけれど制約が多い」というコメントが多く見られます。
とはいえ市立病院や県立病院は総合病院ですので、緊急事態が起きた場合でもすぐに対応してもらうことができるというメリットは大きいです。特にリスクが高い妊婦さんの場合は総合病院だから安全に出産できるという安心感を優先したいですよね?そうなると個人産院よりも総合病院の方が断然リスクは抑えられます。
さらに費用を抑えるのであれば民間の総合病院よりも費用が安い市立病院や県立病院が良いです。そのため県内では制約は多くても市立・県立病院での出産を希望する人が多いです。
個人産院でも病院によっては出産一時金で戻りがあることも…
個人産院は比較的費用が高い傾向があるのですが、すべての個人産院がそうだとは言えません。個人産院であっても42万円の出産一時金の範囲内でおさまったというケースもありますし、場合によっては「出産一時金から戻りがあった!」という人もいます。
でも出産費用は産院選びだけでなく出産の状況によっても違います。リスクが高い妊婦さんの場合は市立・県立病院でも出産一時金より費用がオーバーすることはよくあります。逆に良心的な個人産院で平日の昼間に出産した場合は、出産一時金からおつりがくることもあります。
移住先の沖縄だからこそ何を優先するのかで病院選びをするのがポイント
私も移住後に出産を経験しているので親族や知り合いが周りにいない沖縄での出産はとても不安でした。でも私の場合は運よく当時働いていた職場に育児休暇から復帰したスタッフが数名いたので、彼女たちからのアドバイスをもとに産院選びができました。
だからあなたの周りで相談ができる沖縄出身のママ友がいるならば、まずは相談してみてください。そのうえで何を出産で優先したいのかを旦那さんと相談し、2人で産院を決めるのがおすすめです。移住先の沖縄で一番頼りになるのは家族である旦那さんですからね!