亜熱帯の気候で年中温暖な気候で知られる沖縄。冬も美味しい、沖縄ならではの果物が旬を迎えます。中にはそれは本当にフルーツなの!?と目を疑うようなフルーツもありますよ。沖縄の冬が旬のフルーツのご紹介です。
森のアイスクリーム・アテモヤ

沖縄の冬の特産品で稀少なフルーツとしても知られるアテモヤ。なんとも不思議な名前ですね。外見は黄緑色でゴツゴツしたタンコブが表面を覆っています。世界三大美味としても知られるドリアン、マンゴスチン、チェリモヤがありますが、アテモヤはこのチェリモヤとシャカトウを掛け合わせて作られたフルーツです。
糖度は15度以上あれば甘いといわれるフルーツですがアテモヤは25度以上もあり、マンゴーよりも甘い味がします。果実が白いので“森のアイスクリーム”、“カスタードアップル”などと呼ばれています。マンゴーよりも甘いのに低カロリーというのもうれしいところです。ミネラルは豊富でカリウム、ナイアシンを豊富に含みます。ヨーグルトやチョコレート、クリームチーズと合わせて食べても美味しいです。
アテモヤは木に生っているいるときは完熟しないので収穫後追熟する必要があります。とても稀少なフルーツですが専門店もあります。
冬の沖縄を代表するフルーツ・タンカン

沖縄の冬のフルーツといえばタンカンです。タンカンはインドのアッサム地方から渡ってきたポンカンと中国最南部に自生するオレンジの自然交配でできたといわれています。台湾から沖縄に伝わったのは今から約40年ほど前のことです。苗が持ち込まれ、沖縄県北部で栽培が始まり、今は冬の沖縄を代表するフルーツになりました。
タンカンはミカンの中でも糖度が高い部類に入ります。甘く濃厚ですっきりした後味が人気です。柑橘類髄一のビタミンCが含まれている他、ビタミンPも豊富です。収穫期は1~2月ごろ。沖縄県北部の名護などで栽培されており、冬はタンカン狩りが楽しめるところもあります。特に国頭郡本部町の伊豆味(いずみ)がタンカンの産地として知られています。やんばるの石灰質の土壌がタンカンの生育に最適なのだとか。そのまま食べてももちろん美味しいですが、ジュースにしたり、ジャムにしたり様々な用途があります。
本当に果物なの?茹で卵の黄身のような食感が不思議!カニステル

エッグフルーツの異名を持つカニステル。カニステルの果実は、卵形〜球形または扁球形で、直径5〜10cmほどの大きさです。ゆで卵の黄身のような、焼き芋、カボチャのペーストのようなもっちりとした食感が楽しめるフルーツです。
収穫後は追熟させる必要があります。熟したカニステルや艶やかで美味しそうですが、意外なことにフルーツでありながら水分は少なめです。日本では二つに割ってスプーンですくって食べるのが一般的ですが、南米ではケーキの材料として使うこともあるのだとか。
マヨネーズであえてパンのお供にするという食べ方もあります。工夫次第でご飯のおかずにすることもできるかもしれませんね。栄養価はフルーツらしく豊富で、カルシウム、ミネラル、ビタミンなどを多く含みます。なかでもビタミンAはマンゴーの2倍以上も含みます。原産地はメキシコ、パナマなどの中南米で熱帯性気候の西インド諸島やフィリピン、スリランカ、そして沖縄で生産されています。
沖縄は亜熱帯の気候と石灰石の土壌が植物の生育に向いているといわれています。見た目も味も独特でフルーツらしからぬものもありましたが、沖縄ならではですね。沖縄県には果樹園が至る所にありますので旅行の際に訪れてみてはいかがでしょう?とれたてのフレッシュでおいしい沖縄のフルーツに舌鼓を打てること間違いなしです。